LINE DEVELOPER DAY2019レポート②B1-2 The Art of Smart Channel
LINE DEVELOPER DAY2019レポートの2記事目です。
この時間帯のSESSIONは何を聴くか大変迷いましたが、Keynoteでデータの横連携がされているサービスと紹介されていたため、この講演を聴きました。結果としてこの講演を聴けて大変良かったです。
B1-2 The Art of Smart Channel / LINE 渡邉直樹
LINE上でユーザーに適したコンテンツを“たった1つだけ”レコメンドする「Smart Channel」のアーキテクチャ - ログミーTech
Smart Channel と講演のデザイン
チャット画面の最上位に出ているサジェストで、正直なところあまり意識してみたことはなかったのだが、「現状各サービスを連携したデータを使ってサジェストしているのはSmart Channelのみ」なのだそうで、技術が詰まっていた。
このセッションはSmart Channelについて、概要といくつかの技術を伝えるセッションで、「より詳細の各内容を聞きたい場合はこの日のこのセッションを聞いてほしい」という建付けになっていた。おそらくあまり認知されていないが技術は詰まっているSmart Channnelの講演のデザインとして、とても親切で良いなと感じた。
印象に残った内容
- Click/MuteをKPIとした。
- 天気は見るだけで用が足りるためクリック率は低いが、「○○のち××」というような、変化がある天気の場合クリック率が高い。これはその変化点がどこになるのかが気になるからではないかと思う。
Smart Channelのデザインについて*
Q:あまり目立っていないように感じますが、現在のデザインになっている理由は何ですか?
A:ユーザーはあくまでトークを目的にこの画面を開いているので、邪魔になるようなデザインは避けている。
一方でトークと混在してしまわないように、画像はトークのアイコンが左側に出るのに対して、Smart Channelは右側に出している。
Q:最上部に表示している理由は新しいトークが上に来るため目線が来やすいからでしょうか。
A:その理由もあるし、最下部に表示した場合誤タップが多かった。スマートフォンは下の方を持つため、この機能に限らず誤タップが多い傾向。
サービスの可能性(旅行先の服装のサジェスト)とプライバシーについて*
Q:講演内で、「位置情報を利用して旅先の天気を表示するなどしたい」という話があったが、遠方の友人を訪ねる/友人が訪ねてくる際に「何を着て行ったらいいか?」という話題になることがある。
自分はテレビはあまり見ないが、たまに見ると服装の話をしていて便利だと感じることがあるので、「今日の天気」→「今日何を着ていくか」というように、もう一歩意思決定に近い情報だとより便利なのでは。
また、旅先の服装は出発前に荷造りしてしまっている。ただ、その前の計画がLINEのトーク内で発生している可能性があるので、LINEならそのようなサービスができるのではないか。
A:ユーザーのトーク内容はデータとして利用していない。これはユーザーのプライバシー保護のため。GoogleなどはGメールの予約の内容がGoogleカレンダーに同期されるなど、メッセージの内容を利用していると思われるが、LINEではやっていない。人によっては少しdefensiveな印象は抱くかもしれない。
全体を通じての感想
ユーザーに対する優しさと、なんとなくではなく細部まで考えて設計されたデザインであることが印象的だった。
また、「気持ちわるい」と「便利」の境目はどこにあるんでしょうね、という話ができたのも最近関心があるテーマだったので楽しかった。自分が興味を持っていて、人に話してもあまり関心を抱かれないことについて、同じように関心を持っている人と話せるのはすごく楽しいし嬉しい。日頃は外れ値になりがち。